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2008年9月

ゴミとバス

 9月に入って、ゼミのメンバーとキャンプに行った。現在の大学は、9月前半も夏休みのうちである。この時期になると、どこのキャンプ場も平日はさすがに人気が少ない。今回の目的地は、薩摩半島西岸の県営吹上浜海浜公園。広大な公園の一角に、テント村とバンガロー村がある。

 3年前、平成の大合併で南さつま市になったこの一帯は、旧加世田市時代から「サイクル都市」を掲げて、自転車道の整備に力を入れた。その目玉は、自転車で渡れる高架橋「サンセットブリッジ」。われら参加者8人も、現地に着くとさっそく貸し自転車を飛ばして橋の上からの景観を満喫した。

 日没後は定番のバーベキュー。中国出身の留学生2人も和風野外会食が気に入った様子だった。このメンバーに限ったことではないが、バーベキューとなると若者たちは不思議に好き嫌いも言わずによく食べる。飯盒(はんごう)の手配もれで主食がコンビニおにぎりに化けたことに苦情も出なかった。それ以上に当日の人気をさらったのは、道中で調達したメイド・エプロンだった。

 Jeeにとって無念なことがひとつ。焼酎片手の夜更けの談論の途中で睡魔に襲われ、完走しそこなったのだ。朝5時まで奮闘した面々は「あれからぐわーんと盛り上がったのに」などと敬老精神のかけらも見せない。3年前のキャンプでは朝日を拝んでから仮眠をとったのだが、その後がいけない。翌年記憶喪失になったのがつまずきのもとで、今回も汚名挽回とはいかなかった。だが、トシのせいにするつもりはない。次を見てろよ。

 公園は、10月に開かれる「ねんりんピックかごしま」のサイクリングとサッカーの会場になる。そのせいもあるのだろう、朝から日暮れまで、公園のいたるところで実に大勢の人が整備作業に汗を流していた。そして、われわれもゴミ問題に直面したのである。

 海浜公園は「ゴミ持ち帰り」が規則である。キャンプで出るゴミの大半が生ゴミとプラスチックゴミだが、それぞれ湿気と体積という難題を抱えている。生ゴミはまだしも、もう一方の厄介さはただごとではない。大きさも形状もまちまちな容器が大量に集まると、使用後の体積は使用前をはるかに上回るのだから。

 今回はJeeの提案で、原則バス利用になった。車は食料運搬用の1台。レンタカーもなし。直前に車持ちが次々に脱落したことにもよるが、一度試してみたかったエコツアーでもある。行きはよいよい帰りはこわい、とはこのことだ。プラスチックを全員に振り分けても、片手に余る。そのお土産を抱えて、どやどやとバスを乗り継ぎ、列車に駆け込む図を事前には予想もしていなかった。

 ゴミ持ち帰りが、ある程度有効な方法であることは疑いない。ただし、それは車を前提にした方策だろう。バスや列車という公共の空間に、少なくない量のゴミを持ち込むことが理にかなっているのかどうか。そんな論議が重ねられたという話は聞かない。

(2008.9.16.)

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